誰もが自律神経失調症にかかってしまう可能性があります。

あなたのどうも調子がよくない原因は自律神経がバランスを崩しているからかもしれません。

自律神経がバランスを崩すと、仕事や結婚生活をも変えてしまうほど病状は深刻です。

誰かに相談しづらい悩みだからこそ、自分で改善する術を知っておくことも大切、

健やかなからだを手にいれれば豊かで楽しい人生を手にいれることが誰にでもできます。

そこで今回は、原因から改善方法、もしかしたら?と思った時の対処方法もご紹介します。

目次




1.自律神経失調症がおこす体への異変

自律神経のバランスが崩れ体調が悪くなることを自律神経失調症といいます。

どんな症状がでるのか具体的にお伝えしていきますので、あなたの体調と確認してくといいでしょう。

疲れやすい・倦怠感・めまい・幻覚・イライラ・不安感・微熱・不眠・頭痛

頭が重い・耳鳴り・不安感・無気力・集中力・記憶力の低下・肩こり

首筋のこり・背中のこり・痛み・腰痛・かゆみ・多汗・じんましん・しびれ

冷え・火照り・目の疲れ・涙目・口の渇き・口内の痛み・味覚の異常・息切れ

のどの異物感・動悸・胸部の圧迫感・不整脈・血圧の変動・立ちくらみ

食欲不振・吐き気・胃の痛み・下痢・便秘・腹部の膨満感・頻尿・残尿感

外陰部のかゆみ・生理不順・月経痛・不感症

自律神経失調症と聞くと聞き慣れていないのでドキッとしますが病名ではないのでその症状に注目するのが大切です。

あなたの体調はでうだったでしょうか?

こんなにも体に悪影響を与える自律神経失調症の改善方法を自宅でできる方法に絞ってご紹介しましょう。

2.自律神経失調症の改善方法

疲れとストレスを癒し、精神を安定させることが改善につながります。生活の中で取り入れられそうな具体的な方法は次項です。

改善方法1|有酸素運動をする

無理のない有酸素運動が自律神経失調症の症状を改善してくれます。次項を定期的に20分程度取り入れるといいでしょう。

  • ジョギング
  • ウォーキング
  • スロージョギング
  • 水泳/水中ウォーキング
  • 縄跳び
  • ヨガ
  • エアロバイク
  • 自転車
  • 踏み台昇降運動

注意点は、頑張りすぎないこと、継続して行うことを目的にはじめるのがより改善につながります。

改善方法2|就寝30分〜1時間前に入浴する

入浴することでストレスはかなり軽減されると検証されています。特にその後の眠りを深く安眠しやすくもなります。

この時、できればシャワーではなく湯船に浸かるようにしましょう。

湯船に浸かり汗をかくことで、体温調整の機能を鍛えることができます。お勧めは40度以下のぬるま湯にゆっくりと浸かり、汗ばむくらいまで我慢する入浴方法です。

改善方法3|ストレスを発散すること

1日のストレスはその日のうちに発散しておくことにしましょう。

あなたが1日を終え、ベットに入る前に嫌な気持ちを感じたら、まずはストレスを取り除きます。

瞑想して頭のなかの嫌な気持ちを忘れます。日中たくさん脳を動かしているので何も考えないことは重要です。

瞑想してもまだ嫌な気持ちを感じるなら、そのもやもやを紙に書き出しましょう。

書くことはストレス発散になり、言いたくても言えない気持ちや不満に思っていることを書き尽くしたらベットに入り目を閉じます。

自然に眠りに入れなければ、まだストレスが発散されていませんので瞑想から行ってみましょう。

無理して眠りにつくより、ストレスを翌日に引きづらないことが大切です。

改善方法4|安眠すること

睡眠の1時間前には部屋の明かりを落とし、リラックスした状態で身体を休めましょう。

毎日同じ時間に寝たり起きたり、リズムのある生活を心がけることが大切です。普段と比べて1時間程度の寝坊はかまいませんが、昼過ぎまでダラダラ布団にいることは避けましょう。

安眠できる音楽やアロマなどで癒されながら眠りにつくことをおすすめします。 なかなか寝付けない、寝てもすっきりしないという場合には、セロトアルファなどで良質な大麦発酵酵素を摂るのもおすすめです。

ご紹介した改善方法を試してみても、残念ながら快方に向かわないという可能性があります。そういう場合は、専門の治療をしましょう。

3.自律神経失調症に専門医が行う治療方法

自分で行う改善方法にも限界を感じたら第三者に助けを求めます。専門医が行う治療は主に3パターンです。

方法1|薬物療法

薬物療法は薬の効果で直接的に症状をやわらげます。主な処方薬は、抗不安薬・自律神経調整薬・抹消作用薬・睡眠導入剤などが処方されます。

副作用は眠気や便秘がありますが生活に大きな支障をきたすものではないのでからだにでる症状をすぐにやわらげたい人はいいでしょう。

方法2|心理療法

薬を飲みたくな人には心理療法がいいでしょう。治療法としてカウンセリング・交流パターン分析などが施されます。

生まれつき自律神経の調整ができないという方やストレス体制が低い方には有効な手法です。

方法3|理学療法

心理療法と同様、薬を使わずに症状をやわらげていくのが理学療法。具体的には、東洋医学に基づいた指圧、マッサージ、鍼などのことです。

東洋医学は体だけでなく心の緊張がほぐされるという点が大きな特徴。専門医に依頼するのもいいですが、家族や恋人に頼むのも有効かもしれません。

あなたの健康に悪影響を及ぼす自律神経の大切さを理解してきたところで、そもそもどういった役割をしているのかお伝えしましょう。

4.自律神経の役割

自律神経とは、生きていくために心身の機能を無意識のうちに調整してくれる神経のことで、主に循環器・消化器・呼吸器に働いている神経です。

  • 心臓の鼓動
  • 呼吸
  • 血液の循環
  • 胃腸の消化吸収
  • 排便意
  • 発汗作用による体温調節

自律神経は無意識に重大な役割をしてくれています、このバランスを崩すと健康に重大な悪影響が起こるのはイメージできますね。

自律神経は、交感神経と副交感神経の2つの神経で構成されています。この2つはシーソーのような関係です。

どちらかが作用している時、もう一方の神経は作用していません。それぞれの役割からお伝えしていきましょう。

5.交感神経・副交感神経の役割

交感神経|反射的に体を動かす役割

この神経は、あなたが日中体を動かしているときに機能していて、例えば鬼ごっこで鬼があなたに触れようとした時、

反射的に避ける体制をとります、それが交感神経の役割です。

運動をしている最中には、人は一種の興奮状態にあります。心臓の拍動数が早くなり、汗が分泌される。このように身体が活発に活動している時に働く神経が、交感神経です。

交感神経は俗に「闘争と逃走の神経」と呼ばれ、激しい活動の最中に活性化します。

  • スポーツの試合のとき
  • 怒った感情のとき
  • テンポの早い音楽を聴いているとき
  • ハードは運動をしているとき

闘争や逃走の状態にあるとき、心身は興奮状態にあることが理解できるかと思います。

生命の維持において重大な局面におかれたとき交感神経は活発に働いているのです。

副交感神経|からだのメンテナンスをする役割

簡単な擦り傷なら人は自然治癒できます、それが副交感神経の役割です。

心身が落ち着いている状態で活発に働くのが副交感神経。交感神経と反対の働きをするのが、副交感神経。

睡眠中や食事中に働いています。食事をする時、特別な事情がない限り気分を落ち着かせているでしょう。また睡眠中も身体を休めている状態です。

  • 食べ物の消化
  • 睡眠時の細胞の修復
  • 免疫の維持
  • ストレスの緩和
  • ホルモンの分泌の活性化

食事中や睡眠中に心身がリラックスして、必要な栄養を摂取したり細胞のメンテナンスを行なったりしている状態。これが副交感神経の働きであることを覚えておきましょう。

この光と影のような2つの神経によって自律神経は成り立ち、人間は健全な生命維持を行なっています。

ときに人はこの神経のバランスを崩してしまうことがあります。交感神経か副交感神経のどちらかが、かたよったとき自律神経がバランスを崩すのです。

自律神経失調症は治ります。もちろんカンタンに症状がおさまることはありませんが、ストレスが脳に与える負荷を排除すれば改善されるものなのです。

6.自律神経失調症によってかかる深刻な病

自律神経失調症からさらに特定の臓器や器官に症状がある場合、下記のような病名の可能性があります。

めまい・たちくらみがひどい人に可能性がある病気

  • 循環器系|心臓神経症・不整脈・起立失調症症候群

息切れ・動悸が不安定な人に可能性がある病気

  • 呼吸器系|気管支ぜんそく、過喚起症候群(過呼吸症候群)

消化不良・ストレスからくる胃の痛みが可能性でなる病気

  • 消化器系|過敏性大腸症候群・胃・十二腸かいよう・周期性嘔吐・神経性嘔吐
  • 口腔外科|口腔乾燥症・口腔知覚異常・顎関節症

過剰なストレスでホルモンがランスが崩れるとなる病気

  • 内分泌系|恒常性機能亢進症・糖尿病
  • 神経系|偏頭痛・緊張性頭痛・めまい
  • 耳鼻科|メニエール病・動揺病(乗り物酔い)・咽頭部異常感

ホルモンバランスの崩壊で免疫低下によってかかる病気

  • 皮膚科|発刊異常・円形脱毛症・慢性じんましん
  • 泌尿器系|神経性頻尿・過敏性膀胱・心因性排尿困難・心因性閉尿・夜尿症・心因性性異常
  • 整形外科|筋痛症

病名は一部で、自律神経の不安定が原因で引き起こす可能性のある病気は多くあります。

もしかしたら、自分はそうかもしれない、と感じた方もいるのではないでしょうか。

一体なにが自律神経のバランスを崩すのか?原因を追求していきましょう。

7.自律神経失調症の原因 

あなたの生活に大きな影響を与える可能性を秘めている自律神経失調症。

では、一体原因は何なのでしょうか。一ついえるのは、自律神経を司る交感神経と副交感神経が乱れることで症状が出るということ。

では、なぜ交感神経と副交感神経の働きが乱れてしまうのでしょうか。原因を探ってみましょう。

原因1|生活リズムの乱れ

前述したとおり、交感神経と副交感神経は昼夜でそれぞれ異なる働きをします。

もし、“徹夜が続いて、昼過ぎまでずっと寝ている”という生活が続いたらどうなるでしょう。

活動時間が夜に、休息時間が朝~昼になるので、それぞれの神経が本来働くべき時間帯で働かなくなるわけです。

スイッチの切替がスムーズにできなくなることで、知らず知らずのうちに体が悲鳴を上げてしまう。それが自律神経失調症です。「徹夜ぐらいで…」と軽視しないようにしたいですね。

原因2|ストレス耐性が低い

続いて紹介するのが、ストレスです。もしかしたら、原因として最も一般的な(認知されている)ものかもしれませんね。

ストレスに対する耐性が低いと、自律神経失調症にかかりやすいといわれています。

人間の体は脳が命令を出して活動しています。一方、ストレスを受けるのも脳。脳がストレスを受けることで、体のさまざまな誤作動を起こす可能性があるというわけです。

原因3|体質の問題

最後に紹介する原因が体質です。生まれつき自律神経の調整ができない、もしくはニガテという方がいます。

思春期・更年期のホルモン分泌の変化などにより、自律神経のバランスを崩しやすいという点が特徴です。

しかし、スポーツなどで体を鍛えることで自律神経は改善される場合もあります。「生まれつき弱いから…」とあきらめる前に、自律神経を鍛える方法を検討してみましょう。

8.自律神経失調症の原因になるストレスの種類

しかし、ひと言でストレスといっても人によって原因は異なります。自律神経失調症を引き起こすストレスにはどのようなものがあるのか、カンタンにご紹介します。

精神的ストレス

精神的なストレスはあなたの社会性の対人関係からくる悩みです。

  • 学校関係|入学・転校・クラス替え・成績不振・いじめなど
  • 仕事関係|就職・昇進・左遷・転勤・単身赴任・転職・失業・ノルマなど
  • 家庭関係|結婚・引越・離婚・育児・子供の反抗期や独立・別居・家計など

あなたを取りまく対人関係のなかであいたくないな・やりたくないな・行きたくないなと感じたことはありませんか?

周りの目を気にしすぎる人・気を使いすぎる神経質な人・過度なやる気がありすぎる人が抱えやすいストレスです。

肉体的ストレス

肉体的なストレスはあなたの体からくる悩みです。

  • 食事|食べすぎ・小食・偏食・栄養不足など
  • 運動|運動不足・負荷の大きい運動・はげしい運動・悪い姿勢など
  • 睡眠|睡眠不足・寝すぎ・不規則な睡眠時間・夢など
  • 生活|夜更かし・不規則な生活など

骨盤の歪み・筋肉量の低下・低血圧などにより脳がストレスを感じ、自律神経失調症を招いてしまう可能性があります。

妊娠・体にコンプレックスを抱えている人が抱えやすいストレスです。

環境の変化によるストレス

引越し・転職・異動・季節が変わったりといった環境の変化に対して、想像以上に脳は敏感です。

あなた自身はそれほど気にしていないつもりでも、脳は大きなストレスを受けているのです。

環境が変わってから調子が出ないという方がいたら、それが自律神経失調法のサインかもしれません。

現代社会でストレスを抱えないことは難しいです、そのストレスをなるべく抱え込まない上手な付き合い方をご紹介しましょう。

9.ストレスとの上手な付き合い方

ストレスを軽減したりできればあなたが自律神経失調症から遠ざけることができます。

完璧主義は必要な時だけ使う

あなたが、特別完璧にこだわっているのなら、一旦80%でOKくらいの気持ちで日々の生活と向き合うようにしてみてはどうでしょう。

完璧主義は良い面もあります、ただそれが短所となっていませんか?小さなミスでも挫折感があったり、完璧でない相手を攻撃して自分を窮屈にしていませんか?

全てにおいて完璧主義ではなく、必要な時だけ完璧主義と使い分けるとそれはあなたの長所になり賛同する仲間が増えるはずです。

物事を前向きにとらえる

何か嫌なことが起きた時、

これは笑い話として後で友達に話そう・他の人が同じことで困ってたら教えてあげよう

など考えるようにすれば、ポジティブ思考に近づけるでしょう。

あなたにとっての嫌な出来事が起きた時は、それを試練だと捉えて、自分の成長につなげることができれば、結果あなたにとってはメリットです。

過去を軸に考えない

未来を作るのは今のあなたです。過去が今のあなたを作っただけなので、過去にとらわれると成長しにくいのです。

今よりも楽しむために、未来型で物事を考えていきましょう。

リラックスする時間を譲らない

心身ともに健康な生活を送るうえで、リラックスは欠かせません。

どうしても仕事や人間関係を優先しがちです、自分らしさを取り戻すためにリラックスする時間の優先順位をあげましょう。

自分の楽しみをつくる

通勤電車や介護、どうにもソリが合わない人間関係はあなたの意志でやめたり避けられたりはできません。それにはあなたが心の底から楽しめるもので発散できます。

周りの目などいいのです自分が心底好きだと感じるものに熱中するものがあると人は強くなります。ちょっとしか興味本位でも構いません。

やりたくてもやっていなかったことありませんか?今回を機会にはじめてみてはいかがでしょうか。

10.自律神経失調症とうつ病の違い

自律神経失調症はよくうつ病と間違えられます。自律神経失調症とうつ病は全くの別物です。なので治療方法も違います。

うつ病ははじめ心に症状がでる

  • 意欲が出ない
  • 何に対しても興味がわかない
  • 心から笑えない
  • 喜べない
  • 頭が働かない
  • 集中力ない
  • 死にたくなる

などの症状がはじめに出るのがうつ病です。

あなたがもし、自律神経失調症ではないか感じたら、それが体の症状がはじめだったか、心の負担の方が重く感じたか改めて考えてみる必要があります。

まとめ

自律神経失調症について、症状や原因、改善方法をご紹介させていただきました。

かからないことが一番ですが、もしかかってしまっても、改善することはできます。必要以上に焦らず、ここでご紹介した改善方法をぜひ参考にしてみてください。

症状がなかなかよくならない場合は、我慢せずに専門医に相談するようにしましょう。