早期教育でなくても習得でき、大量の情報をインプットし、ビジネスや生活に活用できるのが速読術の最大の特徴です。

速読は『知識の習得』という誰もが憧れる目標だからこそ、何歳になってもマスターしたい人が後を絶えませんね。

ただ素早く本を読み上げることではなく本質を素早く理解することがこの術の肝です。

知識を人一倍増やし、深い考察まですることができれば、多くの富を得ることに貢献してくれるでしょう。

今回は大人になってからでも取得できる専門家が論じた速読術をお伝えします。

初心者の方でも触れやすいように、単純な仕組みもお話しします。

読書は知識の宝庫。学校では教えてくれない『速読』をマスターして、日々の生活に役立ててください。

目次




1.速読は心で読書しない

本を読むとき、内容を頭の中で想像しながらストーリーを理解し、感情移入しながら読むことでその本が好きになったり嫌いになったりと位置づけしますが、速読の場合は本を心では読まず脳で読むことが根底ルールです。

速読するならば、感情を揺さぶられるようなジャンルより、実用書との相性がとても良いです。速読に適切な書籍をチョイスすることはより多くの本を読めることにつながります。

速読しやすい本のジャンル

  • 文学・評論
  • 人文・思想
  • 社会・政治・法律
  • 歴史・地理
  • ビジネス・経済
  • 投資・金融・会社経営
  • 科学・テクノロジー
  • 医学・薬学・看護学・歯科学
  • コンピュータ・IT
  • 資格・検定・就職
  • 教育・学参・受験

本を楽しむわけではなく理解度に重点を置くべきテクニックなので、感情論は二の次だということを根底に理解しておかないと速読でつまずいてしまいます。

とりわけ速読しやすいジャンルは感情的な意味合いが必要とされないので読みたい本によって使い分けることがテクニックのひとつです。

1日に20冊以上読む速読できる本の選び方

速読のすごさを一般の方に認知させた有名人としてメンタリストのDaiGoさんを挙げる方は多いかもしれませんね。

彼は1日に20冊以上の本を速読でき、250ページぐらいの単行本ならば5分で読み終わるそうです。

トーク番組で語った内容でしたがとてもわかりやすい内容でしたので敬意を込めて次項の内容を引用いたします。

速読したい本を選ぶには基準を設けていて、それは本の目次を見たときにその本が速読できるかどうかわかる。とのこと、目次を見たときに50%わかっていて50%わからない内容の本がベスト。50%以上知っている内容の本は『この内容知ってる。』と興味がなくなってしまうし50%以上わならない内容だと『理解できない。』と読む気力を失ってしまうから。

速読する本の選び方も大切。その本を読む前にこの本を読んで何を得たいか』をあらかじめ決めておくことで理解度が格段に上がります。

2.速読の初期トレーニング:1分間に何文字読めるか

日本人の平均は500文字〜700文字

日本人が1分間に読める文字数の平均は500〜700文字。

まずはその数を目安に1分間でどの程度文字数が読めるのか理解しておきましょう。

本の縦一行の文字数を数えておいて、1分間で何行読めるかを測定。タイマーはスマホの無料機能ならば1分後音で知らせてくれますが、スマホを持っていない場合は時計の針で誰かにお願いし1分間を測ってもらうことをおすすめします。

  • 一行の文字数×行数=1分間で読めた文字数

一文字づつ数えるのは大変なので、一行の文字数のみ理解しておけばあとは簡単に文字数を出すことができます。

速読するには1分間に読める文字数を1500以上になるように訓練をして目指しましょう。訓練方法はいくつかありますが、専門家が定義した方法を次項で解説します。

速読を身に付ける視点トレーニング

速読に必要な視点は上下運動。

本を読むときなどは内容を理解しようとしながら読むため、眼球の動く範囲が狭くなりがち。この動きを訓練するだけでも1分間に読める文字数は格段に増やすことが可能です。

図のような上下に配置された円の図形を目で追っていくトレーニング。

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▲練習用に活用ください。

速読したい書籍の文字の配置に合わせて右からか左からかは順応してください。これを1日に1時間行います。

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目が乾いたり特別な疲労を感じる時は無理ない程度に行うことが大切で、この動作の間の心は無。感情を消し去ることも大切です。

この視点の上下運動をマスターすることは視点の領域を広げる結果につながります。

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人が文字を読む時一文字づつ目を追いますが、これは熟読。視点のトレーニングを行えば、文章を読む視点が広くなり速読と言われる1分間に1500文字読めるようになります。

東大生の最高速度1800文字/分

速読学習を世に広めるための速読フェスタなるイベントが開催されており、全国の学習塾で参加することが可能です。東京大学・大学院に通う学生20人の速読力を調査した結果最高読書速度が1,800文字/分以上という結果でした。—参照データ:日本速脳速読協会ホームページ

速読マスターのモチベーション作りとして、チェックしてみるのはいいかもしれませんね。

1800文字/分は、あなたの目標になるかもしれません。

本との距離感を保つ

本を集中して読んでいると、自然と顔を本に近づけています。

ですが、広い視野で文字を見る時、本が顔の近くにあると認識しにくくなってしまいます。 ですから、本を読むときはある程度、文字が読めるくらいまで本を離して読めるよう意識をしておきましょう。

3.速読トレーニング:文字を心で読まないようにする

速読は心で本を読まないことが不可欠ですが、これが結構難しい。

最初はつい心情を読み解くなってしまうと思います。

しかしこれはコツを知っているだけでクリアすることができ、大学教授や勉強量が多い方たちは意識的にせよ、無意識にせよ活用されています。

それは文章の漢字だけを追って読んでいくやり方です。

速読のコツ1:漢字だけを追っていく

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▲例として漢字だけにマークをつけています。

例文には走れメロスを起用しています。漢字だけを読み込むことで感情的な声を感じることなく漢字の意味を理解することで内容が入って来るのです。

例文の漢字部分を抜粋してみた

激怒 必ず 邪智暴虐 王 除く 決意 政治 村の牧人 笛 吹き 遊ん 暮し 来た 邪悪 対し 人一倍 敏感

漢字だけを読んでも文章の内容は理解できるし、いちいち感情を揺さぶられません。

特に真面目で几帳面な性格の人は、一文字一文字読むことを真剣に学んでいると思いがちですが、速読における読書の本質は要点を理解することです。

漢字を追うだけで充分なので、知っているだけ全然違いますね。

これを元に速読の訓練をしてください。

速読のコツ2:文字を読まない(心の中でも)

文字を読むと一文字ずつ見ていかなくてはならず、時間もかかるし余計な脳の働きをしてしまいます。

速読をしている時は黙り文字を追っていくことに集中することを重要視しましょう。単語を頭の中で認識していくだけでいいので単純に暗記力もアップします。

 速読術をマスターすれば、長ったらしい参考書や大量に送られてくるメール処理作業の時間を短縮することができるので、とても実用的です。

4.速読トレーニングをする期間

広島大学心理学研究をしている大学生が、実際に速読トレーニングを行なって効果を検証しました。

検証結果から、おすすめの速読トレーニングの期間は1日10分〜15分ずつ、3週間行うことで効果を得られています。練習方法は次項の3ステップで、もっとも有効な練習はステップ2の視野を広げる練習です。

大学生における速読トレーニングの効果の検証

眼球運動と視野の広さのトレーニングを中心とした, 簡易な速読トレーニングを作成し, 大学生27名に実施した。—参考論文:大学生における速読トレーニングの効果の検証

ステップ1 眼球運動:1日5分

眼を素早く動かす眼球運動トレーニングです。上下左右に眼球を反復する方法です。

ステップ2 視野を広げる練習:1日5分

一度の視点で広範囲の情報を得る視野トレーニング。3ステップの中でも特に成果をあげたトレーニングです。

本とある程度の距離を置き、内容を理解して読んでいくす速読法です。

ステップ3 素早く読むことになれる練習:1日5分

素早く読むことになれる実践トレーニングです。1分間の間に何文字まで読めるかを繰り返し練習します。

速読トレーニングにおすすめな本は難しい内容のものよりは易しい内容が効果を上げる結果も出ています。

5.速読の後は必ず睡眠をとる

睡眠は記憶の定着力を上げるので速読後はなならず睡眠をとる必要があります。

本を読んだという作業だけで内容の定着がなければそれはただのパフォーマンスになってしまいますので、情報を脳に定着させるためには意図的に睡眠時間を確保すると効果的です。

おすすめするルーティーンとして、出勤する電車の中で15分速読の時間を設け2冊読み上げたとしたらお昼休みに15分間昼寝をします。

これだけで速読した情報が脳へ定着率がアップすると言われているので、人間に備わった仕組みの一つとして活用していきましょう。

6.速読マスターで得られる4つのメリット

読書量があがり、情報量が増える。またそのトレーニングを通じて、読解力や情報処理能力があがることは言うまでもありませんが、それ以外にもメリットがあるようですので、調べてみました。

情報処理能力が早くなる

子供の頃は誰でも情報処理能力が低いですが、速読をマスターすることで情報処理能力が飛躍的にアップすることが有名です。

どんな業務においても求められる能力が普通の人より優れていることは仕事面でも便利です。分厚く難しい学術書なんかは速読向きなので、多くの論文を読むことができたりします。

あなたも分厚い本を買って、途中で読むのを諦めた本が想像できると思いますが、まさにその本を瞬時に読み切ることができたと考えたら、マスターしておきたいですね。

脳の老化を防ぐ

速読を訓練し続けることで、脳のアンチエイジングに効果があると言われています。話題のネタにも困らないので話すのも上手になります。

特に高齢の方は認知症防止に速読で脳を訓練するのは利点も多いかもしれません。

速読を推進している日本速脳速読協会では、脳科学者である澤口俊之先生が速読のもつ脳の老化防止の可能性を論じています。

脳科学者が推薦する速読

速読がそうした前頭前野機能を広範に高めることは明らかです。さらに、前頭前野の働きは20歳を過ぎると加齢と共に下がりますから速読が脳の老化を防止する可能性もあり、
この点からも速読は大きな意味をもつと言えます。—–引用:日本速脳速読協会

視野が広くなることでスポーツがうまくなる

速読をマスターすると、普通の人より視野が広くなると言われています。

それにより何処に誰がいるかの認識が広くるなるので集団スポーツに活かすことができるようです。

例えば、サッカーコートの場合敵味方の判断が早くなり適切なボールパスの判断が早くなる。野球のバッターボックスでも視野の広さは利点が多い、視野が広くなることで打てるボールの打率がアップするとも言われています。

7.速読マスターした後の注意点

速読をマスターすることでデメリット要因が一つあります。

それは、話す言葉が早くなることです。一気に相手にも大量の情報を浴びせてしまっているかもしれません。

相手によってスピードを考慮する、やわらかい表現に変える、理解を促しながら話す、こうしていくことで、より良いコミュニケーションがとれます。

速読技術とコミュニケーション記述は違うということですね。

8.速読をマスターするためのオススメ本

速読なので、あえてあまりおすすめの本は紹介しませんね。

『習うより慣れろ』

なんせこれからあなたは、何万冊という本と触れ合っていくわけですから、興味がある本はかたっぱしから目を通してください。

あまりノウハウ本ばかり読んでも意味はないですから、実際の書籍と触れてください。

私(著者)も僭越ながら「本にはお金の糸目をつけない」と考えて、書店に行っても、Amazonでも、ちょっとでも気になった本は全て購入していました。

勉強ではなく、楽しむことが速読マスターの一つのコツかもしれません。