「手っ取り早く金持ちになりたい」。この記事に辿り着いたあなたは、そんな思いを心のどこかにお持ちなのではないでしょうか。

清貧こそ美徳なり。そんな価値観がいまだ根強い日本において、お金を稼ぐという行為は「みっともない」「公言が憚られる」といったイメージが浸透しているように思います。

「ラクして稼ぐ=日陰の仕事」「苦労して稼ぐ=まっとうな仕事」、そんな図式が人々の潜在意識に刷り込まれているせいかもしれません。

努力とか苦労とか、余計な回り道をしないでお金を稼ぐ方法を知りたいな、でも、後ろめたいことはしたくないな…そんな思いを抱きながら、この記事をお読みくださっているのではないでしょうか。

先に結論を言うと、まっとうな仕事でも幸せに稼げます。

さらに種明かししてしまうと、「ラクして稼ぐ=日陰の仕事」「苦労して稼ぐ=まっとうな仕事」、その先入観自体が資本主義のルールにとらわれた、お金持ちロードへの足かせになっていることに気がついて欲しいと思います。

お金持ちは「お金に使われる人」と「お金を使う人」の2種類がいると言われています。目指してほしいのは、後者。そのために実行してほしい3つのポイントを本記事にまとめました。

まず、お金を稼ぐための大前提である経済の仕組み、つまり資本主義社会のルールを理解することに重点をおいて説明します。

続いて、お金を稼ぐための手段として投資の重要性を。

そして最後に「幸せに稼ぐ」とはどういうことか、マインドの在り方についてブレークダウンしていきます。

目次




1. お金を稼ぐには、まず資本主義社会のルールを理解すること

お金を稼ぎたいのなら、大前提として私たちがお金を稼ぐ“市場”である、資本主義社会の仕組みについて知っておく必要があるでしょう。

まず、基本から。資本の所有者が労働者を使って利潤を追求する、これが資本主義における経済体制です。もっと噛み砕いていうと「オーナーがその市場を支配する」という状況です。

これは企業で働く場合にもそのまま当てはまります。

事前にお伝えしておきたいのですが、この章で展開したいのは安直なサラリーマン批判などでは決してありません。

この構造論を念頭に置いておくことがあなたの視野を広げ、お金を稼ぐことをよりポジティブに考えられるようになるのを願っています。

1-1. 決められたルールの下働くということ

企業では、トップに立つ人が給料や勤務時間、働く場所、そして従業員の採用条件を決め、すべてそのルールに基づいて事業活動が行なわれます。

給料を上げるための指標も、ボーナスをもらうための基準も、自分ではなく他人が決めるため、希望通りの収入を得るにはそのルールをクリアするか、ルール決定権者(トップ)の許可を得なくてはいけません。

したがって、もしあなたが仮に年収500万円もらっていたとしたら、それは社会に対する貢献度の対価ではなく「社内ルールに則って支払われる賃金」ということです。

極論を言うと「年収500万円」を社内ルールにしているオーナーは、あなたにそれ以上稼いでもらっては困るわけです。なぜならそれは、ルール違反になりますから。

いかがでしょうか。資本主義においてサラリーマンがどのような立場なのか、構造的に理解できたら、次の項もお読みください。

1-2. 大切なのは「お金と交換できること」を学ぶこと

サラリーマンである以上、会社で行なう活動も、すべて社内のルールに沿った内容となります。

規範となる優秀な同僚も、反面教師っぽいダメな上司も、達成が難しい目標も、すべて会社の「物差し」で測られた難易度であり、どんなに頑張ってクリアしても社内の尺度でしか評価されません。また仕事を通じて学べることも、基本的にはその組織の枠組みに納まるスケールのことに過ぎません。

かといって「だから外に飛び出そう」と言いたいわけではありません。会社で使えない人が外で通用することはまずありませんから、仕事をバカにしたり怠ける人が独立して上手くいくことはないでしょう。そういった人は論外です。

ですが仕事を好きな人が本来学ぶべきことは、「お金と交換できる」スキル、ノウハウ、テクニックであってしかるべきです。

ライティングスキルや、Webで儲けるための(いい加減ではない)知識、ビジネスを成功へ導く交渉術などなど、分野は何でもいいと思います。大切なのは、困っている人や何らかの課題を解決できる、つまりお金に換えられる能力を身に付けることです。

稼ぐための能力を鍛える

お金を稼ぐ

そのお金でまた能力を鍛える

さらに稼げるようになる

というシンプルな好循環がそこにはあるはずです。

何度も言いますが、サラリーマンは成長できない、ということを伝えたいのではありません。

お金を稼ぐには学びが不可欠であり、その学びは、社内ルールにとらわれていては得られない。これが言いたいことの本質です。

1-3. 常識から解き放たれよう

つまり「常識」に縛られていてはお金を稼ぐことは出来ません。

「サラリーマンでいながら収入を上げたい」「そのためには会社でいい成績を収めなくてはいけない」「そのためにはスキルアップをしなくてはいけない」…これらはすべて単なる固定観念であり、収入アップの阻害要因にもなってしまいます。

もっと視野を広くし、この資本主義社会のいち構成要員として、自分がトップに立ち市場を支配していくのだというオーナーシップを持つことが重要です。

2. お金を稼ぐための3つの投資先

第1章では、大前提である社会の仕組みについてお話してきました。

構造論を理解したら、いよいよ方法論です。それは「投資」。

まず覚えておきたいのは、ビジネスの大原則として投資なくしてリターン(稼ぎ)はあり得ないということです。

書店のビジネス・実用書のコーナーに行くと「元手ゼロで月収100万超え」といった煽り文句が多数目につきます。しかしそのような奇跡は奇跡でしかない。

投資について語る際にお伝えしたいのが、「順番」。お金を稼ぎたいのなら、いきなり大きなリターンを夢見るのではなく、自分のステージに合った規模で順を追って取ることが大切です。順番通りにやることで、大きな負債を抱えることなくレバレッジが掛けやすいためです。

この章では、お金を稼ぐために欠かせない投資について、段階を追って説明していきます。

2-1. 自分の技術・能力への投資

第1章でも述べましたが、稼ぎたければお金に換えられるスキルを身に付けましょう。「着実な力」こそが投資に値する、つまりあなた自身の資本となります。

「コピペだけで年収数千万」といった類のものは避けましょう。あっという間に稼げる話は、あっという間に儲からなくなるからです。

そんなに簡単な分野であれば誰もが参入しますよね。差別化しづらい市場で競合が多ければ過当競争となり、レッドオーシャンまっしぐらです。ビジネスにおいて参入障壁が低いということは、すぐに廃れることを意味します。

よくある例で言うと、SEO施策と言って生半可な知識のもと他サイトから引用したキーワードを散りばめた記事を量産したものの、数か月後に検索エンジンからスパムサイト評価を受けたり、アルゴリズム変動によって検索順位が著しく下がったりするのも、正当な投資を怠った悪例です。

そういったことのないよう、投資するからには

  • 他の人ができないことを習得する
  • 他の人ができないレベルで習得する

この2点を念頭に置いて取り組んでください。

2-2. 人への投資

自分自身への投資の次は、人への投資です。

自分ひとりで出来ることには限界があります。

そこで、従業員を雇用したり、外部の人に発注(外注)することで労働力(原資)を強化するわけです。投資の幅を徐々に広げていく目的はレバレッジを利かせることですから、自分でやりきれないことを「お金を払ってやってもらう」ことで元手を増やし、より利益率を高めていきましょう。

たとえばライティングであれば、ライターにコンセプトと構成を伝えて自分の代わりに書いてもらうことで、執筆時間を別の投資活動に充てることができます。

他人に仕事を任せる時に必要なのは、任せる相手を見極める目です。クオリティの低い仕事が上がってきた場合、リカバリが必要となり、利益どころか時間とコストの損失を生んでしまいます。

本田直之氏の著書『レバレッジ人脈術』にもある通り、優秀な人、マインドの高い人は同じレベルの人と仕事をしたがる傾向にありますから、リターンを得られる仕事相手を探すならまずは自分自身を高めなくてはなりません。

そのためにも、前項でお伝えした「自分自身への投資」が不可欠であると言えるでしょう。

2-3. お金への投資

人への投資が軌道に乗ってきたら、いよいよ次のステップ。金融資産への投資に挑戦してみましょう。株や外貨、不動産を用いた資産運用であり、いわゆる利殖です。

金融資産を保有するには、まずそれを購入する原資(元手)があることが前提です。一般的なところで「利回り5%」と想定すると

  • 100万円の投資で5万円の利益
  • 1000万円の投資で50万円の利益
  • 1億円の投資で500万円の利益

となります。

利回りを大きく変動させることは難しいので、原資はあればある程、儲けが増えていくことになります。

そのためにも、まず実業で利益を得ることがファーストステップとなるわけです。

自分と他人の投資により、元手を稼ぐ。その元手を金融資産に投下し、さらに利潤を増やしていく。このシンプルな3つのからくりを理解し、合理的に投資を行なっていきましょう。

3. 幸せにお金を稼ぐポイント

突然ですが、ちょっとしたチェックテストを行ないます。以下の設問に対し、当てはまるものにチェックを入れてください。

  • 仕事は苦行である
  • 給料は我慢・忍耐の対価である
  • 努力は必ず報われる
  • 成功のためには学歴や資格が必要だ
  • 寝る間を惜しんで働いてこそ勝負に勝てる

一つでも当てはまる方。その考え、改めた方が良さそうです。

お金の稼ぎ方には「幸せな稼ぎ方」と「不幸な稼ぎ方」の二通りがありますが、そのスタンスではきっと、後者の方になってしまいます。

本記事では第2章まで、お金を稼ぐためのステップについて述べてきました。

いくらお金を稼ぐ方法を理解しても、不幸な稼ぎ方をしていては元も子もありません。幸せになるためにお金持ちになるのですから。そこでこの章では、「幸せに稼ぐ」ために意識すべきマインドについて述べていきたいと思います。

3-1. 自由な働き方とは

自由な働き方に憧れる人は多いですが、果たして自由な働き方とは何でしょうか。

定義をするならば「物理的空間と精神的空間が制限されていない状況の下、好きなことでお金を稼ぐこと」といったところでしょうか。

別の言い方をすると「やりたいことを、やりたい場所で、最小限のストレスで達成すこと」かもしれません。

ですが第1章でも触れた通り、サラリーマンの場合、すべてが社内ルールの管理下である以上、幸せに稼げる日は訪れません。いや正しくは、世間という経済体制のいち構成員である以上、「やりたいことを、やりたい場所で、最小限のストレスで達成できる日」が訪れることはないでしょう。

その矛盾を打開する唯一の策が、資本主義社会のルールを理解した上で、自ら「常識」という枠組み・ルールを取っ払うこと。その結果見えてくる理想の働き方が、幸せなお金の稼ぎ方だと言えそうです。

3-2. 仕事で幸せになる

自分を仕事で幸せにするには、やはり「好きなこと」をやるのがもっとも重要です。

仕事イコール辛いもの、というイメージしか持てないでいる方は、付き合いたくない人や面倒なしがらみからは一旦離れて、やりたくないことを全部辞めてみてはいかがでしょうか。

かなり勇気の要る決断だとは思いますが、しばらく経つと、身体の調子が良いことに気付くはずです。身体と心は密接につながっているもので、やがて気持ちの方も上向いてくるでしょう。

すると、楽しさに応じ稼ぎもついてくるようになります。

3-3. 力は継続なり

「3年倒産説」という言葉でも表現されるように、起業後3年絶たずして倒産あるいは閉業する企業は約7割に及ぶと言われています。それだけ、事業を継続することは大変難しいことなのですが、自分のやりたいことであれば、少なくとも「続けたい」というモチベーションになり得ます。

「やりたくないこと」はすでに手離しているわけですから、やるべきことは山積みとしてもストレスはほとんどないはずです。

その状態で、これまで述べてきたような投資を順番に行なっていくことで、利益が増え、より楽しくなり、さらに投資が出来る…といったグッドスパイラルが描けるわけです。

仕事が好き、だからより投資してもっと楽しくなりたい、と思えるマインドや投資術も本人の「スキル・能力」であるならば、「継続は力なり」ならぬ「力は継続なり」。

まさしくそれこそ、本人にとって掛け替えのない財産となるでしょう。

4. お金を稼ぐためにおすすめ本

『レバレッジ・リーディング: 100倍の利益を稼ぎ出すビジネス書「多読」のすすめ』本田 直之著

年間400冊以上読破する著者が「もっとも合理的な自己投資の方法」として「速読」ならぬ「多読」を推奨。読むべきブックリストはもちろん、ビジネスに生かせる「読み方」のコツまで紹介しています。

『「お金を稼ぐ!」勉強法』藤井 孝一著

「週末起業」で一躍有名になった経営コンサルタントが提唱する、社会人のための自己投資術。単なる自己啓発のためではない、本気で稼ぎを回収するための勉強法を伝授してくれます。

5. まとめ

いかがでしたでしょうか。本記事では、「幸せにお金を稼ぐ」方法について解説させていただきました。

まず、資本主義社会のルールを理解すること。それを理解した上で、サラリーマンという枠組みにとらわれない広い視野を持つよう意識してください。

次に、投資の重要性を理解し、自分のスケールに合った規模で自己→人→金融資産という風に順を追って資金を投じていくこと。

そして最後に「幸せに稼ぐ」ためのマインドを意識し、楽しく継続させること。この3つのポイントを忘れずに、成長していきましょう。 この記事が、あなたの今後の生き方のヒントとなれば幸いです。