よりよい人生を歩みたい」「幸せになりたい」…声高に叫ぶことは少なくても、潜在的に心のどこかにこういった感情はあるのではないでしょうか。

しかし、「そのために今何をしていますか?」と聞かれたら、あなたはどのように答えますか。確かに人生の充実を願い続けることは大事。しかし、行動を起こすことはもっと大事です。

では、何から始めればいいのでしょうか。

具体的なアクションがわからないという方に提案したいのが、お金の使い方を見直すことです。単に、「月々きちんと貯金をしましょう」という話ではありません。

貯金したところで、人生のベクトルを変えることは難しい。人生をググッと変えるためには、あなた自身を変えるお金の使い方をする必要があります。

具体的にどういうことなのか、解説していきます。




1.お金を使うときの思考術|ホンモノを手に入れる

「安物買いの銭失い」という言葉があります。安物ばかり買う人は、お金が貯まりにくいということです。安物を買っているのになぜ?と思いますよね。その理由をご説明します。

1-1.100円ショップの便利グッズの落とし穴

100円ショップは便利ですよね。いろいろなアイテムをたった100円で購入できます。

しかも最近は便利グッズも数多く店頭に並んでいます。たとえば、「ゆで卵カット器」。やわらかいゆで卵を均等な厚さにスライスしてくれる調理器具です。ラーメンやサラダにゆで卵をトッピングしたいとき、キレイに盛り付けることのできるスグレモノです。

…でも、ちょっと考えてみてください。家でラーメンやサラダにゆで卵をトッピングすることって1年に何回あるでしょうか。買ったばかりのときは物珍しくて1~2回ほど使用するかもしれない。しかし、そのあとはキッチンの肥やしになるのが関の山です。

そして何より、品質もそれなり。安く買えたものはあまり大事にしないため、すぐにダメになり、結局ゴミ箱行き…という可能性もあります。それではお金を捨てているのと一緒です。

「じゃあ100円ショップには行かないほうがいいんじゃないの?」と思われてしまうかもしれませんが、決して100円ショップを非難したいわけではありません。

たとえば割り箸や爪楊枝、綿棒などの消耗品に関してはかなりお得に手に入れられると言えるでしょう。使い捨てのアイテムなどに限って言えば、100円ショップは非常に便利です。

1-2.支持される理由があるブランドアイテム

安物ばかりを買うことのデメリット、ご理解いただけたでしょうか。

では、「ホンモノを手に入れる」ためにはどうすればいいのでしょう。例に挙げたいのがブランドアイテム。GUCCIやHERMESなど、世の中には優れたブランドがたくさん存在しています。

とにかく何でも買えばいいというものではありません。ブランドアイテムを購入するときの注意点は「自分の見栄のために買わない」ということ。大事にするため、長く使用するために購入するのがポイントです。

ブランドアイテムは安物と比較して総じて頑丈で長持ちです。価格を耐久年数で割ってみると1年当たりの投資額は、通常よりも低い場合がほとんど。それが、ブランドアイテムが支持される根本的な理由だといえるでしょう。

見栄のためではなく、大事に使うためにブランドアイテムを購入する。そうすればお金を浪費することもありません。

たとえ最初は身分不相応な気がしても、長い間大切に使用すれば味わいが出て、愛着がわき、ブランドがあなたにフィットしてきます。もし「自分がブランドアイテムなんて…」という気持ちがあっても、気にすることなく良いものを手に入れてみてください。

1-3.お金をかけるべきは「1日に多くの時間を費やすもの」

何でもかんでもブランドアイテムで揃えることは現実的ではありませんよね。自分の生活のなかで優先順位をつけることが大事だといえます。

そこで考えたいのが、「時間」という概念。1日で多くの時間を費やすものに、お金をかけるべきだという考え方です。

たとえば、多くの人は 24時間のうち 6〜8時間を睡眠に充てています。体に合わないベッドや布団、枕やマットレスを使っていると、朝方全然疲れが取れていなかったり、腰痛が発症したりするリスクもあります。

それにより、日々の仕事のモチベーションもパフォーマンスも下がるという事態を招きかねません(もし心当たりのある方は、まずは寝床周りからブランドアイテムで揃えるというのも一つの手かもしれません)。

1日に多くの時間を費やすものにお金をかけることで何が得られるのか。それはストレスからの解放です。

1日に多くの時間を費やすということは、それだけあなたの心や体に負担をもたらす可能性が高いということ。テコ入れすれば生活そのものの満足度も向上するはずです。

何にお金を使えばいいのかわからないときは、まずあなたが多くの時間を費やしていることに使ってみてください。

2.ホンモノを見つけるためのお金の使い方

ホンモノとは、何もブランドアイテムだけではありません。では「ブランド」という冠のついていないホンモノを手に入れるためにはどうすればいいのでしょうか。

本章では、ホンモノを見極める能力を身につける方法をご紹介します。

2-1.正しい情報を選別することの重要性

ホンモノを見つけるためには情報を制することが大事です。従来の消費者はチラシなどで情報をインプットしていましたが、ここ近年はSNSやクチコミなどインターネット上から情報をインプットするケースが増えてきました。

しかし、特に最近は情報過多の時代だともいえるでしょう。一度Twitterを開けば、無数の情報がタイムライン上にあふれています。なかにはデマの情報もあるでしょう。すべてを鵜呑みにしてしまっては、ホンモノを手に入れるどころか粗悪品をつかまされてしまう可能性すらあります。

だからこそ必要なのが、正しい情報を選別するチカラ。情報の森のなかから正しいルートを導き出す嗅覚ともいえます。そのことを頭に入れておきましょう。

2-2.情報の選別力は「読書」で習得

正しい情報を選別するチカラの重要性はおわかりいただけたと思います。では、どうすればそのチカラは磨かれるのでしょうか。

今回オススメしたいのが読書です。月並みだと思うかもしれませんが、読書が一番手っ取り早く有効です。読書することで、情報の真偽を見極める能力が効率的に身につきます。

しかし、やみくもに流し読みしていればいいというわけではありません。ポイントは、「なぜ?」を常に念頭に置きながら読むということです。「なぜこの筆者はこういう意見を述べるのだろう」「なぜこの主人公はこういう行動をとったのだろう」「なぜ…」。それにより、ロジカルシンキングのチカラが自然と身についていきます。

ロジカルシンキングができるようになれば、誤った情報に疑問を抱き、排除する。結果として正しい情報のみをインプットすることができます。

情報を選別するうえで読書は欠かせない手法だといえるでしょう。

2-3.飛躍的に能力を高めるなら「多読術」

読書は有効な方法ですが、一冊一冊読んでいては早急な能力向上にはつながりません。何ヶ月も続けてみて初めて実感できるものです。

「今すぐ能力を高めたい」。そんな考えの方にオススメしたいのは、多読術です。本を“大人買い”し、まとめて読んでしまうという方法です。ホンモノを見極めるようになるためにも、まずは本にお金を使うということがベストな方法といえるかもしれません。

ただし、多読にも注意していただきたいポイントがあります。具体的には、テーマは一緒でも筆者の異なるものをいくつかピックアップして多読するようにしてください。

医療の現場では、セカンドオピニオン、サードオピニオンという言葉もありますが、それと意味合いはほぼ同じ。いろんな見解を知ることで、より本質に近づき、自分のなかでの情報選定の目を養っていくわけです。

間違っても、ただやみくもに本を読み流すことに終始しないようにしてください。

2-4.成功者たちが実践したと言われる多読術

多読術が本当に有効なのかは気になるところ。そこで、多読術を実践してビジネスや芸術、研究の現場で成功した人たちのエピソードをご紹介します。

まずご紹介するのが、Microsoftのファウンダー、ビル・ゲイツ氏。彼は異常なまでの多読者だと言われていましたが、青年期より自分が何をすべきかの判断力は非常に長けていたそうです。今日の成功を見れば、納得のエピソードです。

続いてご紹介するのが、「世界の北野」こと北野武氏。彼の多読は少し独特で「○○学」といった学術書や専門書を多く読んでいるそうです。

「将来を想像するためにも知識がなければいけない」という考えが根底にあるとのこと。想像力やクリエイティビティを向上させるうえでも多読は効果がありそうですね。

最後にご紹介するのが、脳科学者の茂木健一郎氏。子どもの頃から研究者を志していたため、ノンジャンルで英語の原書から漫画までとにかく幅広く読んでいたそうです。日本を代表する脳科学者の原点にも多読があったということがわかります。

3. 人生をより豊かにするためのお金の使い方

「読書が大事なこと、多読が有効なことはわかった。でも、そんなに本に費やすほどお金に余裕がない」という方、いらっしゃいませんか。

重要性はわかっていても、つい優先順位を下げてしまいがちなのが読書。確かに給料をもらったらそのお金で遊びに行ったほうが楽しいですからね。

しかし、飲み会へ行く前に立ち止まって自分に問いかけてみてください。あなたは、何のために働いているのですか?

3-1.明日の生活のために稼がない

もし、「生活のためです」という答えに行き着いたのであれば、考えを変えてみてください。

確かに生活のためには稼がなければいけない。食費も、家賃や光熱費もかかる。会社からもらった給与でそれらをまかなうわけです。

しかし、もしあなたが会社をクビになってしまったらどうしますか? クビにはならなくても、もし会社が倒産してしまったら…。

いざというときに自分一人でも稼いでいけるチカラ。これを身につけることが重要です。そのためには、そこにきちんとお金をかけることが大切。要は自分の未来への投資です。

会社で年収を上げることも大事ですが、給料は会社や業界の規模や成長性など“ハコ”によって左右されるもの。

あなた自身の価値そのものを表しているわけではありません。いくら今好調な企業・業界であっても、10年後も強くあり続ける保証はどこにもない。それは、昨今の企業や業界の構造変化が物語っています。

だからこそ数年後にゴールを設定して、現状との乖離、到達するためにはどうすればいいのかを考える必要があります。

3-2.目先の欲のために稼がない

もし、「車」や「家」など「欲しいモノを手に入れるためです」という答えに行き着いたのであれば…。

欲しいモノは買ってしまえば終わり。そのときは達成感や幸福感を味わえるでしょうが、一度満たされた心はすぐに物足りなさに変わります。そのあと再び「欲しいモノ」ができたとしても、手に入れてしまえばまた終わりです。そこに本当にあなたの望む幸せはあるでしょうか?

そうならないためにも、モノだけに執着するのではなく、自分の将来に投資することが大切です。

3-3.自分の将来を毎日イメージする

会社に勤めていると仕事仲間がいます。いくら自分ばかりが将来のために…!と奮闘していても、周りとの温度差が激しいと心が折れてしまうかもしれません。

しかし、環境はあなた自身を映す鏡そのものです。気の合わない人がいても、イライラするのではなく「こういう人もいる。勉強になる」と考えれば、たくさんのことを学べます。

人間関係でうまくいかなくても、人一倍人間関係について考えることができていると思えばよし。どんなにつらい環境でも、自分の考え方ひとつで変わります。

大事なことは、自分のなりたい将来像をイメージして毎日を過ごすこと。自分の将来がイメージできていれば、どんな環境であれ何かしらのヒントを得ることができます。

どういったことが学べそうか、がある程度把握できたら、次はマイルストーンを設定しましょう。「いつまでにここまでできるようになる」と設定すれば、どのタイミングでどれだけお金を使うことになりそうか予想を立てることができるはず。

そうしたら、本を買うなり、スクールに通うなり、申し込みをしてしまいましょう。あえて自分が逃げられない状況をつくるわけです。それが将来への投資に向けての第一歩だといえるでしょう。

4.お金を「貯める」のではなく「増やす」方法

「自分の将来に投資する」というお金の使い方が大切であることをお伝えしました。しかし、肝心のお金がなければ投資はできません。

そこで最後に、お金を増やす方法についてご紹介したいと思います。

4-1.お金を貯めることの限界

今回ご紹介したいのは「お金を貯める方法」ではなく「お金を増やす方法」です。月々5万円ずつ貯金しても年間で60万円。本を買って、スクールなどへ申し込んだらすぐになくなってしまうでしょう。お金を貯めるだけでは、なかなか継続的な投資はできません。

そこで「お金を増やす方法」の出番です。とはいえ、競馬や宝くじで一攫千金を狙おうということではありません。具体的な方法としては、「起業」と「投資」です。

4-1.起業とは

起業、そう会社を興すことです。「起業なんてお金がかかるんじゃないの? まずはフリーランスとして個人事業主から…」と思う方もいるでしょう。しかし、実は起業にはメリットがたくさんあります。

まずは、所得税と法人税の税率の差です。個人事業の所得税は累進課税であるため、所得が増えれば増えるほど、税率が高くなっていきます。そのため、年間の所得が500万円を超える場合は法人として納税したほうが有利になると言われています。

また、経理の幅が広がるのも魅力。生命保険や自宅兼事務所の家賃、自動車など、法人にした方が経費として認められる幅が広くなります。

また、個人事業主は原則として家族に給与を支払えません(青色事業専従者給与として税務署へ届出をした場合にのみ可)。

一方、法人の場合は制限が無いため、実際に事業に従事していれば家族に自由に給与を支払えます。所得分散をして経営者の所得税、住民税を節税することが可能になります。

資本金がなくても大丈夫。今は0円からでも起業できる時代です。たとえば、ネットショップの運営や編集業務の請負など、PCさえあればスタートできるようなビジネスもある。挑戦してみる価値は大いにあります。

4-2.投資とは

続いて紹介するのが、投資です。こちらは前述した「自分への投資」ではありません。いわゆる不動産や株式などの購入です。

たとえば株式。数十万円分の株を購入して企業に出資することで、大きければ数年で数万円などの利益を得られるチャンスがあります。

もちろん損をする場合もありますが、絶対に数百円しかもらえない銀行利息より、ずっと夢と可能性があるのではないでしょうか。知識や経験などを積み重ねていくことで、勝率も上げていくことができます。

4-3.お金を増やす上で意識したいこと

起業と投資という2つの方法を紹介しましたが、これらは必ずしも成功するというものではありません。当然リスクがあります。知識不足から失敗してしまうこともあるでしょう。

しかし、大切なのは一度や二度のミスでくよくよしないこと。その失敗にかかったお金も、将来の自分のための投資だととらえればOK。気持ち次第で、お金はいくらでも増やすことができます。

5.おすすめの本

金持ち父さん貧乏父さん|ロバート キヨサキ (著)

ロバート・キヨサキ氏によるユニークな経済論。1人は高学歴なのに収入が不安定な彼自身の父親(貧乏父さん)、そしてもう1人は親友の父親で、13才のとき学校を中退した億万長者(金持ち父さん)の哲学が語られています。ただし、ロバート・キヨサキ氏自身は投資で成功した経験がないという噂も。

金持ち父さんの起業する前に読む本 -ビッグビジネスで成功するための10のレッスン |ロバート キヨサキ (著)

ロバート・キヨサキ氏の起業論。精神論的な話が多く、起業する前の心の整理と必要なスキルがわかります。金持ち父さん貧乏父さんと合わせて読んでおきたい一冊。

多読術 |松岡 正剛 (著)

筆者が、自身の読書遍歴とそこから導き出した読書術について、インタビュー形式で語られたものがまとまっています。「分かったつもりで読まない」「本は二度読むべし」「本はノートのようにどんどん書き込め」といった読書のノウハウがたくさん盛り込まれています。

起業1年目の教科書|今井 孝 (著)

起業に際しての不安を排除してくれる一冊。小さなステップで進んでいけばちゃんと目標は達成できるというメッセージ性が強く、ビジネスの天才じゃなくてもやり方次第で成功できるということが伝わってきます。起業したいけど自分にできるのか不安な人におすすめ。

知らないと損する 池上彰のお金の学校 |池上 彰 (著)

お金や経済・投資について広範囲に書かれています。体型的に書かれており、非常にわかりやすいと評判。

元ネタが「大学生に向けた講義」なのがわかりやすい理由ではないかと言われています。投資を始める前に、お金と経済の仕組みの大枠を掴んでおきたい一冊。

女子高生社長、経営を学ぶ|椎木 里佳 (著)・椎木 隆太 (著)

女子高生社長の椎木里佳氏とその父親でフロッグマンの経営者である椎木隆太氏による一冊。タレント本の要素は強いですが、「女子高生でも社長になれる」ことを実感することで、起業へのハードルが下がるのではないでしょうか。

6.まとめ

お金というと、つい「コツコツ稼いで、ちょっとだけ使って、あとは貯金して…」という考えが頭をよぎるかもしれませんが、お金が貯まっていること自体は決して価値ではありません。そのお金を有効に活用して、人生をより豊かなものにしていくことが大切です。

目指すは、「お金に使われる」のではなく「お金を使う」人。この記事が、あなたがワンランク上の人生を歩むためのヒントになっていれば幸いです。

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