誕生日を迎え、新たな一年を素晴らしいものとするために、
改めて、どのように生きるのかについて振り返ってみた。

まず、もっとも優先度の高いことは、

周囲との距離を保つこと。

もう少し具体的に言うと、私にとって最適な環境を自分で作り上げることだ。

なんのために、ドバイにいるのか、そして投資家として最善の選択は何なのか、

それを考えた時に出てくるのは、「刺激物から身を離すこと」であったはずである。

そもそも、自分よりも明らかに収入が多い人を目にしすぎたり、
良いものを見過ぎてしまうと、身の丈に合わないことをやりたがるようになる。

例えば、
より多くの収入を得るために、ホームラン狙いの極端な投資に手を出したくなってしまう。

賢明な投資家は、
不要なリスクは取らずに、妥当な複利の力で資金を増やすことに静かに集中をすべきだ。

私も、ついつい大きな利益を見越して、
派手なことを考えてしまうが、そういったものとは無縁になれるように断ち切った方がよい。

頭ではわかっているはずなのに、
いつのまにか忘れてしまうのは、人間には誰にでもあることだ。

心理学者のロイ・バウマイスターは、意思の力は限りある資源なので、
使い果たさないように注意する必要があることを証明した。

彼の研究所では、チョコレートチップクッキーを断るという単純な行動でさえ、
次の課題に向かう意思を弱めることを発見している。

私は改めて初心に戻るために、この環境作りを見直すことにした。

必要なことは、平凡で控えめで、刺激的過ぎない環境であるとなんども確認する必要がある。

退屈なことは、投資家としてとても重要なことだ。

実際、一時的な成功によって、世界屈指の高級賃貸などをレントした会社が
破産の道を歩んでいることはよくある。

世界NO.1投資家のウォーレンバフェットは生まれのオマハ(田舎)に住んでいるし、
世界で最も成功している投資家の一人であるセス・クラーマンも
ボストンの地味な事務所を構えているという。

見かけの華やかさはいらない

この言葉は、単なる言葉以上の教えを私たちに教示してくれる。

最近、よく考えているのは

「お金はあとからついてくる」
「体も後からついてくる」

この言葉の意味である。

若い頃は、お金は後からついてくるというのは、綺麗事だと思っていた。

現に、この言葉を使っている人でお金が後からついてきた人はどのくらいいるだろうか?

ちょっと性格が悪い私としては、そんな綺麗事をいう前に、
実際にお金を掴んでから発言してほしいと思っていたくらいだ。

しかし、投資家になってから、この本当の意味がわかってきた。

毎日の正しい思考、仮説、そしてトレーニング、反省、再チャレンジ
こうしたサイクルをこなす中に、お金という欲望をいれてしまうと、

心がそちらにとらわれてしまうのである。

心が欲望にとらわれてしまうと、目の前の思考や訓練に集中することができなくなる。

こうしたことから、パフォーマンスがあがらないという事態になってしまうのだと知った。

これが、お金は後からついてくる、だから、お金のことは一旦忘れなさいということなのだとわかった。

これは、体も一緒で、例えば、トレーニングをしたりダイエットをしたりすると、
ついつい体重の変化や体脂肪の変化、見た目の変化ばかり気にしてしまうものである。

しかしながら、トレーニングの極意は正しいフォームで、
しっかりと自分の適正強度と向き合いながら、こなすこと、

そして、より高い強度でトレーニングができることを意識すること

それを続けていれば、勝手に体は理想に近づいていくというものだった。

なるほど、こちらも欲望と切り離すために考えられた
賢者の思考なのだとわかった。

自然にしていると離れていってしまう思考だからこそ、
意識が必要であり、

この意識を維持してこそ賢者の思考なのである。

改めて反省をするとともに、今日からでも再度取り入れることにした。

まだまだ、若輩者である。