「知能の70%は遺伝によって決まっている」

アーサー・ジェンセン(アメリカ教育心理学者)

もしあなたが、今、こころの底から成功を望んでいて、
努力や学びをしているとしたら、このコラムは衝撃的なものかもしれない。

目次




間違えた自己啓発によって苦しむ人々

世の中は
「やればできる」
が通用せず

「やってもできない」
「そもそも やれない」

こういうことだらけだ。

自己啓発の世界では、

「努力すれば夢は叶う」という言葉がスローガンであり

やっても夢は叶わないなんて言ったら、
ビジネスが崩壊する。

現実世界でも、

「やってもできない人がいる」と言うのはタブーだ。

どれだけ批判されるかわからない。

しかし、

あなたが本当に成功したいと思っているのであれば、
この現実を知った上で人生戦略をたてなければ、
永遠に成功は訪れない。

知能の70%は遺伝によって決まっている

1969年、アーサー・ジェンセンは
「知能の70%は遺伝によって決まっている」と言った。

この内容は
知能は記憶力(レベル1)と概念理解(レベル2)に分けられ、
レベル1の知能は全人種に共有しているが、
レベル2の知能は、白人とアジア系が高く、
それに比べ、黒人やヒスパニックは低いというものだった。

これにより、彼は暗殺されかねないほど批判を受けた。

実はこのデータは偏りや捏造があり、当時科学とは言えないものだったのだが、

近年の
IQと血縁の研究によると
遺伝的な関係が近いほど、

知能と遺伝の相関性は高まるというデータがでている。

  1. 同居の一卵性双生児が86%
  2. 別々に育った一卵性双生児 72%
  3. 同居の二卵性双生児 60%

(心はどのように遺伝するか:安藤寿康)

さらに、アメリカ、イギリス、ドイツなど
事情があり、別々に生活せざるをえなくなった一卵性双生児が
大人になって再会をした際

  • 子供につけた名前
  • 車の趣味
  • たばこ
  • 離婚歴
  • 飼い犬
  • 口ひげの有無
  • メガネの種類
  • トイレの使い方

果ては
アクセサリーのつけている数や場所 など

あまりにも多くの類似点が見られたというデータがある。

心の病についてはさらに顕著であり、

統合失調症や躁鬱病の遺伝率

実に70〜80%とされている。

笑ってしまわないだろうか?

努力すればなんにでもなれるという妄想

子供の頃から

「努力すればなんにでもなれる」と教わってきたことは

ただの妄想であり、

実際は、自分が将来、何になるかまで全て決まっているということだ。

例えば、僕は

  • 器用ではあるが、足は早くない
  • 頭の回転には自信があるが、継続が苦手
  • 能力のバランスはとれているが、特別秀でた能力はない など

努力で賄えない部分はあまりにも多かった。

今までこれらは、

努力や忍耐、精神力が足りないと思って生きてきたのだが、

上記データを元にすると、

遺伝的に無理。ということである。

だから、これらができずに自分を責めてしまっては

ただ単に悩むだけで、なんの進展もしないということになる。

場合によっては、病んで人生の時間のロスになるだろう。

(とはいっても、こういう風に考えるのもまた遺伝であり

そして病むというのも遺伝によって導かれた結果だ。

そこで何かを気づくのも遺伝であり、気づかないのもまた遺伝である。

こうして、人生は遺伝によって導かれていくのである)

僕の過去を振り返ってみても、
意識ではどうにもならないことが山のようにあった。

  • 田舎から東京に出るのは必然
  • 会社をやめて起業するのは必然
  • 今独身で離婚歴もないのも必然

こういう風に書くと対したことないと思うかもしれないが、

僕には田舎で生きていくことはできなかったし、
サラリーマンとして全うすることはできなかったし、
結婚してやっていく自信もなかったのだから、
意識でどうにかなるものではなかったということだ。

遺伝によって人生が決まっていることは不幸なのか?

遺伝によって人生が決まっていると言われると、

どうやって希望を持てと言われるかもしれないが、

僕はこれは悪いことではないと思っている。

なぜならば、変に思考をこじらせてしまって、不幸になるよりは、

自分の遺伝に身をまかせ、波に乗ることだけを考えたほうが

幸せになれる可能性が高いからだ。

人は、全てを自分で決めることに苦痛を感じている。

だから、道を決めて欲しいと、ほとんどの人は思っているはずだ。

  • いい大学をでて、いい会社に入ろう
  • 堅実に公務員になって食いっぱぐれないようにしよう

こういうのは世の中が決めてくれた道以外の何者でもない。

しかし、
これらは人によって決められた道だがら、自分に適さなければ不幸だ。

もっとも自分に適した道は、自分の遺伝子が知っているのだから、
それに従えば幸せになれるのだから、
こんなに簡単なことはない。

遺伝で決まっているからこそ、好きなことを極めることが一番の道

具体的にどうすればいいかというと、

好きなことをやり、それでニッチなTOPをとることだ。

人と違うところが価値となり金銭がつけられるし、

別に金銭にとらわれる必要もない。

もしかしたら、

あなたにはお金を稼ぐセンスはないのかもしれないから。

はっきり言おう。

お金を稼いでも、幸せにはならない。

本当にTOPレベルでお金を稼ぐセンスのある人は

息をするようにお金を稼ぐ

それが能力だから。

お金を稼ぐことや、その能力だけが幸せじゃないだろう。

あなたが稼ぎたいと思う思わないに関わらず、

あなたが稼げる量は決まっている。

もちろん、その適性があれば伸ばしたらいい。

しかし、それによって、あなたが自分を見失わないことを祈るばかりだ。

日本はこれから、もっと病んでいく人が増えるだろう。

今までの、右肩上がりの経済成長がなくなった今、

これまでの教育の考えでは、叶わない目標ばかりが立てられ、

不幸になるばかりだ。

だからこそ、本当に必要なことは、

自分を活かす術を覚えるということに他ならない。