この話は「お金と幸せ」の根幹を為す考え方なので、
よく胸に刻み込んで欲しい。
寛容
(自分と異なる意見・宗教を持っていたり、
異なる民族の人々に対して一定の理解を示し、許容する態度のこと)
平和を望むのであれば、お互いの考え方を認め合い、尊重し合い
そういう考えもあるよね、と受け止めることであり、
これは心の平穏、そして平和には絶対不可欠なものであることは間違いない。
しかしながら、私は「寛容の弊害」に気づいてしまった。
「寛容は革新のモチベーションを失わせる。」
僕が若いころ、それはもう世の中に対して不満ばかりだった。
日本の制度、社会の制度、会社の制度、
〇〇しなければいけないという風潮
〇〇してはいけないという風潮
どれも嫌気がさしていた。
だから、できる限りその制度に当てはまらない生き方を選択してきた。
会社勤めがだるい
無能な上司やスタッフと働きたくない、言うことを聞くのは無理
できる限り自分にお金を残したい
小さな世界でどんぐりの背比べのような見栄の張り合いとかダサい
適応しようと思って頑張ったこともあったけど、
結局できなかったし、
むしろ適応するということは搾取される側になるということがわかって、
なぜ適応できるのかが謎だった。
(結局あの頃僕を適応させようとした社会や人は今僕を誰も守ってくれるものになっていない)
一方通行の支配。
そのストレスやフラストレーションが
僕を行動に導いたと言っても過言でない。
僕が使っていた言葉「ベンチャースピリッツ」は
既存の権力に従わず、自分たちの力で新たな道を切り開くという意味でも使っていたと思う。
そんな僕も
少しだけお金を持つようになって、幸せとは何かを考えたり、
講師として技術やマインド、生活の知恵を教える立場になり
幸せは「寛容」から始まるということを覚えてしまった。
争いを避けるようになり、
心には平穏が訪れ、
嫌な人を排除するようになって、
ある種の理想郷のような境地に至ってしまった。
ある時から、僕は
・穏やかだね
・クールだね
・冷静だね
と言われるようになっていた。
もともとは感情的に熱くなる性格を持っていると思っていたから
「なんでだろう?僕も大人になったのかな」
と思って過ごしていた。
けれど、よくよく考えれば許容を覚えれば、
「そういう人もいるよね、そういうこともあるよね」
というように流すことができるようになり、
さらには、それが自分の生活を脅かすようなことでもないので
寛容になることができたからである。
批判の心が生まれない。
要は、感情が大きく振れる要素がなくなってしまったのである。
はたして、これはいいことだろうか?
それで満足できるならそれでいい。
けれど、僕がこの1年間で起こした革新的なことは何か?
なにもない。
海外生活に慣れ、
その他の国にもたくさん訪れ視野を広げ、
海外でお金を動かすことを覚え
価値観を広げた。
それだけだ。
これは、たんなる生活の延長上にあった自然の流れであり、
革新は起きていないわけである。
振り返れば平和そのものだった。
一人で人生を振り返り、自分を見つめ直すには十分な時間だった。
でも、あの頃のような激情はない。
有名な言葉に以下のようなものがある
「ボルジア家30年の圧政はルネサンスを生んだが、
スイス500年の平和は鳩時計を生んだだけだ」
革新は感情の混沌ともにある。
今ある多くの技術は戦争によって大きく飛躍をした。
ダイナマイトも飛行機も核も通信手段も
全て戦争がなかったら今の状況に至っていない。
すべては人間が持つ負の感情から育った産物である。
批判がなくなれば、大きな成長はなくなるわけだ。
ブッダは幸せは説いたかもしれないが、
経済的成長は説いていない。
お金がいらないという境地なら許容すればいい。
けれど、生き残りたいなら批判の心を忘れてはいけない。
「お前らの生き方はダサいんだよ」という反抗心が
明日の自分のモチベーションを作ってくれる。
批判の象徴として米国大統領ドナルド・トランプがいるが、
彼のバイタリティを見よ
71歳で、現在進行形で世界に向かって主張と批判を繰り返し戦っている。
いいとか悪いとかそういう議論はどうでもよくて、
そのバイタリティが自分にあるのか考えて欲しい
その辺にいる不満ばっかりタラタラで自分では何も努力せずに
何の役にもたたない説教を垂れてるそのへんのおじさんとは訳が違う
彼の一挙手一投足で
米国だけでなく世界が動いている
だたし、批判するだけで、それを力に変えて行動できないなら
批判なんかするべきじゃない
批判するなら、それに伴う行動が必要
行動できないなら批判なんか言うなよ、ダサいってか恥ずかしいから。
(もっと言えば、その口で世界平和とか言ってんなら脳内お花畑だよ)
今の日本ってそういう感じに見える
政治も経済(会社)も
失われた20年(GDPが変わらない)というのが
失われた30年が訪れるとさえ言われている(大前研一氏の発言より)
まぁ大きな話は別に僕の人生に影響がないことなら放っておいていいんだけど
自分の人生に関係あることなら
自分が変わっていくのに必要な批判なら
もっとその感情を大事にしようって思った。
僕は今この瞬間、資本主義がもっとも安定しているという時代に生きているのだから
そこに最適化できないなら、成長はないから。
カテゴリーpersonal