勉強や仕事、遊びなど、さまざまな要因で寝る時間が確保できず、睡眠不足になってしまうことがありますよね。
睡眠不足だと、頭がボーッとして集中力が散漫になってしまい、仕事や勉強がはかどりませんし、運転や精密な作業などにも影響が出てしまいます。あるいは頭痛や動悸、イライラ、酷きときには吐き気すら併発することもあります。
ここではそんな睡眠不足の症状の解消方法や、そもそも睡眠不足にならないための方法を紹介します。また、自覚はしていないものの睡眠不足症候群という病気で満足な睡眠を得られていない人もいるかと思いますので、ご自身の症状をチェックしてみてください。
加えて、睡眠不足が身体に悪いことも見ていき、改善するともっと快適になることもお伝えします。
【目次】
1.いま眠い人にはこれ!睡眠不足からくる日中の眠気を解消する方法
2.生活習慣を見直し!睡眠環境を整えて睡眠不足を解消しよう
3.寝ても寝ても寝足りないときの対策方法
4.あなたは睡眠不足症候群かもしれない
5.要注意!睡眠不足の悪影響
6.オススメの本
7.まとめ
目次
1.いま眠い人にはこれ!睡眠不足からくる日中の眠気を解消する方法
睡眠不足だと集中力、思考力が低下して、勉強や仕事の生産性がガクッと落ちてしまうことがあります。重大なミスおかさないためにも、次の解消法をとってみてはいかがでしょうか。
1-1. 15分程度の仮眠をとる
仮眠をとることで眠気を解消し、頭脳の疲労をリセットすることができます。これがもっとも効果を発揮する方法だといえます。
仮眠は15分程度の短時間を目安とするのが良く、それ以上眠ってしまうと眠気が強くなってしまって逆効果となります(睡眠慣性が働いて身体が寝ようとしてしまうため)。
仮眠は、横になったり机に伏せたりするよりも、椅子にもたれて目を閉じるくらいが適切です。それだけでも脳が十分に休まり、そして活動状態に戻りやすくもなります。
1-2.外気を浴びる
睡眠不足の状態を引きずりながら、仕事や勉強などで屋内にずっとこもりっきりだと、眠気に拍車がかかります。
そんな時は外に出て、深呼吸して新鮮な空気を吸ったり、日光を浴びて脳に刺激を与えたりすると、心身共にリフレッシュできます。
1-3.眠気を解消するツボを押す
眠気解消のツボは頭や手など、いろいろな箇所にありますが、ここでは脳への血行を良くすることに特化した二種類のツボを紹介します。
風池(ふうち)
首の後ろで、うなじの外側にあります。この左右から上に向かって持ち上げるように強めに刺激します。
百会(ひゃくえ)
頭のちょうどてっぺんにあるツボです。左右の耳の延長線と、鼻の延長戦が交わるところにあります。下に向かってゆっくりと刺激します。
画像参照:美容健康ツボ道場
1-4.体操をする
身体を大きく動かせる環境にあるならば、ラジオ体操の動きや、それに類するストレッチをすると、身体全体の血行が良くなり眠気が覚めます。外気を浴びて、深呼吸しながら行うと、さらに効果が増します。
1-5.ガムやタブレットを噛む
噛むという行為は、脳を刺激します。ガムやタブレットがミントやメントール系のものならば、鼻腔にスッキリとした刺激が加わるので、より眠気が覚めていきます。
それらを口にできない状況においては、歯や舌を動かすだけで同様の効果が得られます。
2.生活習慣を見直し!睡眠環境を整えて睡眠不足を解消しよう
慢性的な睡眠不足を感じている人は、睡眠自体に問題があり、言い換えれば生活習慣に問題があるといえます。あなたはどんな眠り方をしているでしょうか?
2-1.同じ時間帯に睡眠をとる
生活パターンが不規則だと、睡眠をとる時間がバラバラになり、その結果として脳や身体のバランスが崩れてしまいます。
そんな人は、睡眠環境を改善することが大切です。大まかであっても、同じような時間にベッドに入ることで、そのサイクルに身体が慣れるはずです。
2-2.質の良い睡眠をとる
睡眠は、量よりも質が大事だと言われています。では、質の良い睡眠とはなんでしょうか。それは、入眠から3時間のあいだに、ぐっすりと眠ることです。専門的に言えばノンレム睡眠(深い眠りの状態)において、脳がしっかりと休息を取るためです。
睡眠不足の人は、下記のようなノンレム睡眠を阻害してしまう習慣がありませんか? 該当する項目を減らしていくことができれば、質の良い眠りにつけるはずです。
深い眠りの天敵!睡眠の質を悪くするもの
- 就寝前の食事(胃での消化には約3時間かかる)
- 飲酒(約3時間後にアルコールの毒素が出てしまう)
- カフェイン摂取(脳の興奮が7時間ほど継続してしまう)
- テレビゲームやパソコンは脳が覚醒状態になる
- 明るい照明も脳への刺激が強い
- 激しい運動は身体が興奮状態になる(3時間ほど継続)
- 熱すぎるお風呂は体温が上がり過ぎてしまう
3.寝ても寝ても寝足りないときの対策方法
「毎日7〜8時間の睡眠時間を確保しているにも関わらず、寝足りない、眠った気がしない」という症状をおぼえる人も多いようです。その原因は、やはり睡眠の質にあるといえます。
時間的に十分な睡眠をとっていたとしても、深いレム睡眠がとれていなければ、寝たりなさを感じてしまうのです。
先ほど、睡眠の質を悪くするものを挙げ、やってはいけないという観点でお話ししました。
それに対してここでは、睡眠の質を良くするために、取り入れたい行動をまとめてみます。
日中に出来るだけ活動的な生活を送る
ある程度の疲労感が蓄積されている方が、身体が眠くなりやすい状態となります。一日中デスクワークをせざるをえなかった場合などは身体が動かせていませんから、仕事帰りにひとつ手前の駅から歩いてみるとか、エレベーターではなく階段を利用してみるなど、意図的に身体を動かすと良いでしょう。
ストレスを取り除く
ストレスがあると、それを自覚している・いないにかかわらず、副交感神経の働きが阻害されてしまい、結果として睡眠に悪影響をおよぼします。そうならないためには、寝る前に脳や身体をリラックスさせることが重要です。ぬるめのお湯で入浴したり、アロマテラピーや安眠音楽を利用したりすることで、心身をリラックスした状態へ導くことができます。
昼寝のとり過ぎに気を付ける
仮眠は、約15分程度が最適です。脳の疲労がリセットされるからです。しかしこれ以上の時間をかけてしまうと、身体は本格的に眠るモードに切り替わってしまい、それが夜になってから深く眠れない原因ともなります。
<ホットミルクを飲んで眠気を誘う
牛乳に含まれるトリプトファン(アミノ酸の一種)という成分は、眠気を促すメラトニンというホルモンを生み出しますので、入眠に効果的です。同時に、温かい飲み物を飲むことで身体が温まり、そして徐々に体温が下がっていく時に眠気が起きやすいというメカニズムも働きます。
4.あなたは睡眠不足症候群かもしれない
睡眠不足症候群とは、日中に強い眠気が襲ってくるというもので、睡眠障害という病気の一種です。
次のような症状がいくつも当てはまるようなら、睡眠不足症候群が疑われます。これらは睡眠によって脳や身体が十分に休息できていないから起こるものだといえます。
<睡眠不足症候群の主な症状>
- 日中に強い眠気を感じる
- いつも身体がだるい
- 頭がボーッとして集中できない
- イライラする
- 情緒不安定になる
- 胃腸の調子が優れない
- 食欲減退
上記の症状は身体に危険性を感じるほどのものではないため、ただ単に疲れからきているとものだと思われがちです。
まず自分が睡眠不足症候群であることを疑ってみて、そして自覚してください。そのうえで、上記した生活習慣と睡眠環境を改善していくことが重要です。
5.要注意!睡眠不足の悪影響
そもそも睡眠には、心身の疲れを回復させるという大切な役割があります。その睡眠が十分に取れないということは、メンタルにも肉体にも疲労がたまってしまい、病気を引き起こす要因となります。
下記は、睡眠不足により起こる代表的な悪影響です。
血糖値や血圧が高くなる
睡眠不足というストレスを感じると、人間の身体は血糖値や血圧を上げてストレスに対抗しようとします。そのため睡眠不足を慢性的に感じていると、高血糖・高血圧の身体になってしまうのです。
睡眠不足の人は糖尿病、高血圧症のリスクが高い状態なのです。
肥満を招く
睡眠不足により、食欲を制御するホルモンの分泌や満腹中枢が正常に機能しなくなります。それにより、食欲が旺盛になってしまうということが起こり、結果として太りやすくなってしまいます。
美容の敵!
睡眠中は、身体の中で古い細胞と新しい細胞が入れ替わるのですが、睡眠不足の状態だとこの働きが滞り、結果として肌荒れやニキビ、シミ、しわといった肌のトラブルが引き起こされてしまいます。
また老化を招く要因ともなります。美肌を保つには、良く眠るのが大事です。
6.オススメの本
睡眠不足は、生活習慣が原因になっている可能性があります。ここではその生活習慣を変える方法や、快適な睡眠を得るためのコツが学べる書籍を紹介します。
『ぐっすり眠れる3つの習慣 』 著者:田中秀樹
睡眠の問題を改善させるための、生活習慣を変える方法や取り組みについて、非常に分かりやすくまとめられています。誰でも気軽に実践できる「生活リズム健康法」をぜひ試してみてください。
『快適睡眠のすすめ』 著者:堀忠雄
睡眠に関する学術的な内容から、よく眠るための実践的なテクニックまで、硬軟織り交ぜた構成になっています。この一冊で快適な睡眠を得るためのコツと、その根拠を理解することができます。
『9割の不眠は「夕方」の習慣で治る 』 著者:白濱龍太郎
ビジネスパーソンが夕方の帰宅から就寝するまでの間に実践できる、快眠を得るための習慣や心がけを身に付けることができます。無理のない現実的な「48の入眠メソッド」が、体系的にまとめられています。
7.まとめ
睡眠不足は、勉強や仕事の質や能率を低下させるだけでなく、ミスの原因ともなります。そんなときは仮眠をとる等の、眠気を覚ます行動を実践してみると良いでしょう。
また、慢性的な睡眠不足ならば、生活習慣に問題があるか、あるいは睡眠不足症候群という病気の可能性もあります。規則正しく、ぐっすり眠るための睡眠環境を整えるべきだといえます。
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